第63回 関東地区高等学校PTA連合会大会 神奈川大会

平成29年7月7日(金)8日(土)
関東地区高等学校PTA連合会 神奈川県立高等学校PTA連合会

第2分科会 「進路指導とPTA」

1部 2部
発表者
山梨県
所属校
山梨県立北杜高等学校
役 職
PTA 会長
氏 名
井上 亨(イノウエ トオル)
発表テーマ
「ふるさとの再発見」

 では準備が整いましたので、後半の発表に入りたいと思います。後半の議長、発表者、助言者の方々をご紹介申し上げます。議長は山梨県立北杜高等学校教頭、小林大二さま。

小林:よろしくお願いします。

中林:提案者は同じく北杜高等学校PTA会長、井上亨さま。

井上:皆さん、こんにちは。

中林:パソコン操作はPTA担当教諭、イノウエナオキさま。

イノウエ:よろしくお願いします。

中林:助言者は神奈川県教育局高校教育課指導主事、倉前正さま。

倉前:よろしくお願いします。

中林:以上の皆さまです。それでは議長の小林さま、この後の進行をよろしくお願いいたします。

小林:後半の議長を務めさせていただきます、小林でございます。よろしくお願いします。発表は本校PTA会長井上亨、サブタイトルは「ふるさとの再発見」ということです。前半は私からの学校紹介を入れさせていただきます。発表に入ります前に、まず本日、このような発表の機会を設けていただきましたことを皆さまに感謝申し上げたいと思います。そして昨日も遅くまで、本日の準備と、それから発表の手助けをいただきました神奈川県立高等学校PTA連合会の皆さま方にお礼を申し上げたいと思います。発表は座ったままで失礼させていただきます。では早速発表のほうに移りたいと思います。

 まず学校の概要です。北杜高校は山梨県の北西部、長野県との境にあります。北のほうの境にあります。校舎から雄大な、2,000メートル級の山をたくさん抱えています、南アルプスを間近に見ることができます。一番写真で高く見えていますのが甲斐駒ケ岳と呼ばれる山です。校歌の中にも「月西山の雪に照る」という校歌の一節がありまして、西山というのは、ここらへんの人にとって、恐らくこの甲斐駒ケ岳で、冬になると月が出ると雪でちょっと照ったような、ぼーっとしたような感じ、白くぼーっとなったような感じになる。

その光景が「西山に雪」「雪に照る」という校歌になってます。ちょっときれいな幻想的な感じの風景が見られることがあります。

 で、大正4年に北巨摩郡立農学校というかたちで設立しまして、校名の変更、それから分離、統合がありまして、平成13年に理数科、普通科を持つ峡北高等学校、それから峡北農業高校、須玉商業を統合して、総合制の高校として、普通科と理数科と総合学科という3学科を持つ総合制の高校として設立しました。写真はカリオンと呼ばれる鐘です。音としては、イメージとしてはアルプスの少女ハイジというアニメがございまして、ひょっとしたら知っている方もいらっしゃるかと思うんですけれど、その冒頭に鳴る、あのカランカランっていう、あの鐘の音ですね。ゴーンっていう音じゃないです。カランカラン、カランカランっていう音がずっと継続しているものです。入学式、卒業式の時にだけ、それと学校の慶事にだけ鳴らされます。ちょっとしゃれた感じです。102年目です。校歌の歌詞には「平和も栄光も土を離れてあるべきか」「平和も栄光も土を離れてあるべきか」。土とはいろんな化学の基礎とか根本とか、それから地域とか地元だとか、そういうふうな意味合いが入ってるんだと。基本を離れてはいけない、地元を忘れてはいけない、っていうちょっと心が入ってるかな、というふうにみんな思っているところです。

 校舎は見れば分かりますが、左下の写真ですけれど、樹齢102年のプラタナス、すずかけの木というのがあります。それから日時計も校舎に付いているというふうな学校です。やっぱりちょっとしゃれてるっていうふうな、感じです。で、右上が北に八ヶ岳、南に富士山を眺望できると。ぐるっと南アルプス、八ヶ岳、富士山、それから東側には芽ヶ岳っていうふうな山なんですけど、ずっと四方を見ることができます。学校自体は実は八ヶ岳の溶岩台地の上に建っているということで、見晴らしが実はいいんですね。溶岩の上に建っているというふうなことです。

 校内施設です。視聴覚室、300人くらい入る階段教室。コンピューター室は、情報系列ありますんで、5つ。コンピューター室は5つ持ってます。介護実習のベッドルームも、ベッドが入ってる部屋、福祉系列を持ってますんで持ってます。農場はもちろんでかいのを持っています。ハウスもたくさんあります。校舎の配置図。第一グラウンドから第二グラウンド、第三グラウンドまで持ってます。馬術場もあります。テニスコートは4面持ってます。サッカー、野球は専用グラウンドということです。最近は、ギター部が4回全国優勝してるということで、ギター部のために練習棟を同窓会が建ててくれてます。

 とは言っても、地元の市も人口が減るばかりで、生徒の数は減っていくばかりです。総合学科と普通科、理数科はちょっと外してしまって、総合学科、理数科、2つの学科だけになりました。それから2年生から1年生、現2年生から1年生になる時は、5系列から総合学科も人数がどんどん減っているってことで、4系列。それからクラス数も、現3年から2年になる時は7クラスから6クラスというふうに、生徒の減少に伴って規模がどんどん小さくなって、まあ心なしかやっぱり昔は、何て言うんですかね、もっと200人くらい今の生徒たちよりも数がいたんで活力があったということです。生徒人数はこんなふうなかたちです。ちょっと女子のほうが多くなってます。ご多分に漏れず生徒会も圧倒的に女子のほうが力を持っております。女子生徒の主導で男子が動いてるというふうな感じです。

 で、進路ですけれど、過去3年間分ということなんですけど、大学、短大で5割、専門学校は3割5分、就職が1割5分ぐらいいます。国公立をもうちょっと増やそうと。昔はもうちょっと多かったので、もうちょっと増やそうというふうなことが一番のテーマになっています。

 で、進路指導につきまして、これが主なものです。学びの時間、(2)番というのがあるんですけれど、これについては土曜の午前中ですね、年十数回なんですけれど、部活動については基本的に土曜日午前中やらないと。勉強するというふうな。年十数回だけ指定したその日は部活動はやらないでくれというふうな日にしてあります。午前中ですね。まあ課題をやったり、課題を取らなくてうちで自習っていう子もいるんですけれど、その日は部活が入らないので、一応一週間の復習をしたりとか、そういうふうな時間で、この日だけは勉強せよと。この日だけは、って言うと怒られるかもしれないんですけど、復習の日に充てようというふうになっております。宿泊学習会は泊まりこんで、ずっと1日10時間以上勉強という合宿ですね。勉強合宿をやっています。

 つぎに就職希望の生徒。まあこんなふうな指導をやっているわけなんですけれど、特に各就職に向けた指導ということで、2年生の後半ぐらいになってきますと、1週間に2回、7校時を入れまして、就職希望の子は。そこの1週間に2時間は就職のことを勉強していくというふうで、強制的に1週間に2回勉強するようなかたちになってます。あとはだいたい見ていただければ分かると思います。

 で、部活動の紹介、運動部の紹介ということです。今せっかくですので、部活動を紹介させていただきますと、文化部が16、運動部が21ありまして、主な部だけちょっと紹介させていただきます。サッカー部、左下の写真。サッカー部は今、今年山梨県の総合体育大会というのがありまして、県全体で得点をつけて大会と行っていくんですけど、準優勝ということで、開校以来の関東大会出場を果たしています。ちなみに、本人は恥ずかしがりますけど、中田英寿選手という選手がいらっしゃいまして、その時に、高校時代に、一緒にサッカーをやってた、その時の部長さんが今のうちの監督です。あんまり言うと本人が恥ずかしいって言う。次ですけど弓道部ですね。弓道部は東日本高校弓道大会山梨県予選で昨年優勝しています。馬術部は創立以来34年目です。国体ですとか、国体優勝者とか、日本を代表する選手をいっぱい出しています。全日本高等学校馬術競技大会、団体優勝っていうふうな、団体で優勝っていうのも過去ありました。写真にはないんですけども、スケート部もオリンピック選手とかインターハイ、国体の優勝者を出しております。それからウエートリフティング部は毎年やはり、写真にはないんですけど、優勝、準優勝をして、県の代表として出ています、ということです。

 では文化部です。ギター部は総部以来41年目ということで、全日本学生ギターコンクール部門、全国学校ギターですね、まあ高校生に限らず全部学生っていうことで競うと。学校が競うということで、学校ギターコンクールで全国最優秀賞、全国優勝を4回受賞ということで、学校の看板の部で、もう2週間に1ぺんぐらいずっと演奏会が続いてるっていう部活で、顧問の先生大変なんですけれど、まあ追っかけるようにそれを見に行ってる方々がいらっしゃいます。スターじゃない、芸能人じゃないですけど、追っかけみたいに見に行っている方もいらっしゃいます。

放送部は昨年度スピーチ、全国高等学校総合文化祭、広島ですね、ビデオメッセージ部門で最優秀賞、全国最高位を受賞しています。ビジネスライセンス部も今年は県で優勝っていうふうな、他でも優勝している部もあります。付け加えで、ビブリオって書いてあって、昨日「それは病名の1つなのか」って言われて、あ、と思いまして。説明をさせてもらいますと、本を紹介するっていうのがビブリオですね。本を紹介して、で、発表が上手かどうかではなくて、どの発表が一番読みたいと思ったか、みたいなことを競うという。山梨県で優勝して、みたいな。そして全国へ出て、全国で優勝と。まあ全国1位というのが昨年は出ました。ひょっとしたら皆さま知ってるかもしれませんが、一時期売り切れ、本が売り切れになったっていうふうな『ハリネズミの願い』という本でした。一時期本屋さんになくなるっていう事態になった本です。非常に作者、オランダの方なんですけど、作者が感動して、うちの全国優勝した生徒にオランダからメッセージを送ってくれて、訳者の方とか装丁、本を装丁した人とかもプレゼントをくれたりとかいうふうなことでした。本人大変喜んでいて、「でも先生、オランダに来たら私のとこ寄ってくれ、って書いてあるんだけど、オランダに行く機会がないんだけど」って、本人は言ってました。

 ではここでPTA会長と交代します。この間数十秒ですけれど、先ほどギター部は全国を4回取ったことがあるっていうふうなことで、どんな部なのかというふうに思った方もいますけど、ほんの数十秒ですけれど、演奏の一部、「情熱大陸」の一部をお聞きいただければと思います。

(ギター部演奏)

井上:ここからはPTAの活動をPTA会長をしております井上から発表をさせていただきます。まず私事で恐縮ですけれども、息子が、一人息子なので、小学校、中学校のころから学校にはできるだけ関わろうと思って、足しげく学校へ顔を出せるようにPTA活動に、まあ積極的というほどでもないんですけど、参加をしてきました。2年前高校に息子が入学して、ああ、よく入学したなあ、できたなあと思って、学校へ行ったらですね、私、たまたま自営業なもんで、時間自由業という職業をしていますので、時間自由業の男が学校のPTAに行くとこういうことになるんだというのを、今実感しております。

 それでは、その余談の中で、本校のPTAのまず組織について。先ほどの栃木県の発表の中にもありましたけども、わが校の組織はこのようなかたちで構成されております。会長、私ですね。名誉会長というのは校長先生です。このツートップで仕切っております。その後に副会長。これは各学年の委員長が副会長をしてます。1年生、2年生、3年生の学年委員長。で、その下に全体の総会と理事会があって、その下に専門部が5つあって活動してます。

広報委員会、生活保健委員会、進路指導委員会、女性部会。それから各学年の部会ということで。まあちょっと専門部とは切り離して考えたほうがいいかもしれませんが。こういった委員会活動を組んでやっております。それらの組織にPTAの委員というか役員ですが各クラス。先ほど教頭から話があったように、1年生、2年生、3年生にそれぞれのクラスがあって、そのクラス4名ずつPTAの委員を出していただいて、それぞれクラスに1人ずつ委員を張りつける。1人、2人、3人、4人ですね。4人を張りつけて活動をしているというのがうちのPTAの活動の、組織のやり方というふうになっております。

 それでは続いてPTAの主な活動についてお話しをしたいと思います。学校の行事に参加する、協力するというのが、まず大きなPTAの仕事になってます。

 1つ目が「フェスタ杜のきらめき」という言葉で表されてますけど、これは先ほど創立の最初が農業学校だったのを覚えてらっしゃいますか。うちの学校は総合制の学校ですが、基盤は農業になります。その農業学校がやっていた収穫祭。感謝祭ですね。収穫感謝祭を総合学科制の高校になった時に、名前をフェスタ、まあお祭りですけどね、フェスタという名前に変えて、11月開催をしてます。農産物の販売をはじめ、今総合学科ですから、いろんなことをやろうということで、特にPTAが協力しているところは、写真に写ってる、これ餅つき、それから豚汁。餅つきはですね、PTAの男性役員が力仕事とばかりに出て行って、生徒がつくところを横から口出しをする役です。こうやってやるんだよ。今、餅つきをしてるうちって多分少ないんじゃないかなと思います。わが家ではしてますけども。餅つくの初めてっていう方々、子どもたち、非常に多いので、まあ親とのふれあいをしながら餅つきをして。で、つきあがった餅は、いわゆるふるまい餅ですね、会場にお越しになった方々に配っていると。それから同じように、こちらは女性部の活躍の場ですけど豚汁を作って。これもお餅と一緒に配布するという。このフェスタは地域の人々に、開放しております。毎年2,000人を超える地域の方々が参加……、参加というのではなくて、遊びに来ていただいてます。で、学校の様子を知ってもらうといういい機会になっておりますし、地域の福祉施設の方々をご招待して、そういった方々は例えば車椅子で来る方とかもおられるので、福祉系列の学生が介助をしながら会場を案内したり、どんなことをしてるかを伝えたりという、まあその実習も兼ねたフェスティバルということになっています。写真にはのってないですけど、これ以外にもバザーを開いたりとか、学生たちの模擬店みたいなものがあったりとか、非常に、1日だけのお祭りなんですけれど、地域との交流を深めるいい機会となってます。で、ここにはPTAの役員をはじめ保護者が参加しているというとこです。

 それから2つ目、PTAで取り組んだ活動、フードバンクへの取り組みというのをやっております。これ、フードバンクってご存知の方はいらっしゃいますでしょうか。ご存知の方? わりと少ない。山梨の方が多分手を挙げたのかなと。そうでもないですね。栃木の方ですね。「フードバンク山梨」というところが山梨県にはあります。フードドライブといって家で食べなかったり余ったりしているような食品、うちじゃ使わないな、というような食品を集めて、生活困窮家庭に届けるという活動ですね。こういったことをしています。その「フードバンク山梨」というNPO法人に、山梨の学校、結構何校も取り組んでますが、学校で声をかけて、食品を集めて提供するという活動をしてます。で、昨年度わが校でも取り組み、今年もやっていこうということですけれども。

昨年はちょうど4月に九州のほうで地震があってですね、いろいろな物資届けなきゃということで、PTAでもそちらも考えて、このフードバンクへの取り組みを考えたりしたんですけれども、わりと早く九州のほうからの連絡で、今大丈夫だよ、というような連絡もあったので、昨年はフードバンクへ寄進をしたというような活動をPTAが主体でやっています。

 それから3つ目のPTAが大きく関わってる活動は通学路の安全点検、除草。「え? なんですか」って感じで、先ほど水路の掃除っていうのは栃木さんのほうでもありましたけれども、わが校では通学路の清掃をしています。これは保護者が主体の作業です。生徒のほうはそれほど関わらないんですけど。実は、先ほど今市さんは徒歩300歩の非常に近い、いい条件だということですが、多分うちは1番遠いのかな、1.2キロ最寄り駅からあります。で、学生の多くが実は電車を使った通学をしておりますので、駅から学校まで約1.2キロ、20分弱の距離を歩いて登校してくると。で、電車ですので、当然ダーっと降りて、ダーっと来るので、道をずらずら、ずらずらと固まって歩いてくるということで、非常に見通しが悪かったりすると危険ということで、通学路の点検をしています。点検とか清掃を、保護者の活動として、年に2回行っております。それで通学路の写真がここなんですけども、道路があって横に歩道がついております。実はちょっと悲しいことなんですけども、平成15年に生徒の1人が交通事故にあってしまいました。その時はこの写真にある歩道、なかったんです。非常に田舎道と言ったらいいんでしょうか。狭いところでしたので、路肩を歩いていて、車が突っ込んでしまったというような状況で。そんな出来事があって、まあこの通学路の点検、それは始まったんですけれども、その後ですね、歩道ができたというのはPTAが市に何回も掛け合って、駅までの道の歩道を全部整備してくれと。ちょっと時間はかかったんですけど、現在はこの歩道が出来上がって、より安全な通学ができるようになったと。これもPTAの活動として行っております。

 あと1つすいません、競歩大会。秋に全員、生徒全員が参加する競歩大会をやっております。これにもPTA、保護者120人ぐらいが毎年協力していておりますけど、要所に立った交通誘導をはじめ、保健師さんとか看護師さんの資格を持ってる方には救護なんかをお願いするというようなかたちでPTAの活動を行ってます。これが学校行事に対するPTA活動で主なものです。

 さて、ここから先が進路の話ですけど、先ほど組織の中に進路委員会というのがありました。進路委員会が活動している活動をここから紹介させていただきます。まず進路委員会がやっているのは、校内の進路ガイダンスというかたちで行っています。これは今回は保護者という話ですけど、生徒に対しても行っているんですが、進路委員会が伝えて、まず保護者対象に進学のためのマネー講座を開いております。わが校は先ほどあったように進学がほぼ8割です。進学が8割。ですので、進学に関して保護者の不安というのは、お金がどれだけかかるんだろうっていうところがまずあるだろうということで、進路委員会でこのマネー講座を開催しました。私もなんですけども、初めて子どもを今度上の学校、大学なり短大なりに進めると、義務教育から今度は自分で学びたいところに送り出すんだと。はじめてお金っていくらかかるのかなってなかなか分からないんですね。それをまず知ってもらおうということで、大手の予備校とか進路情報会社に講師をお願いして、この時期にこれくらいのお金が必要なんだよ、大学に行くと、行く場所によってはこれくらいかかるよ、っていうのを保護者に知ってもらう。

 特に山梨は首都圏から近いということもあって、学生のほとんどは進学というと首都圏、まあ東京方面に出てしまうというのが主です。私の友人がもう既に子どもは育ったんですけども、県内の大学に行ってくれるんだったら車買ってやるっていうくらいの。結局外に出れば生活費とかいろいろかかるということで。じゃあいくらかかるんだろうね、って分からないところがあっては、ということで、まずマネー講座をPTAの活動して行いました。

 次にもう1つですけれども、大学進学後地元への就職というタイトルで、これも保護者を対象に話を、講話委員会を、講話委員会って言うんですか、講話をしていただいたということですけど。していただいたのは、市役所の職員の方にお話をしていただきました。保護者が山梨県北杜市の状況が分かってない、北杜市は若者が今どんどんどんどん外に出てしまっているんですよ、という状況をお話になりました。どうしても首都圏の大学に行って就職活動を最終的に卒業してすると、地元山梨に戻ってきてないんですよ、というのが問題ですと。そういったところで、できれば親御さんに大学行った後、優秀な人材であるあなたの息子さんを地元に帰ってくるように誘導してくださいという話を、市の職員から話をしてもらったというようなかたちでありました。こういった保護者を対象とした講演会等をPTAで開いて、まずは保護者の意識をしっかり固めていこうという活動を行いました。

 それから学生に対してのPTAの進路指導ですけれども、1つはですね、これはまあ一般的な活動の中でもやっているんですけど、就職模擬面接ということで。通常は7月に校内の職員で、ということですが、職員が面接、模擬的な面接官になってやるんですけれども、そこにですね、8月になって職業安定所の職員とかPTAの役員をやっていただいた方を面接官にお願いをして面接をします。ふだん顔を見ている学校の先生が面接官になってもそんなにこわくないんですよね。でも知らない人が面接にいるとなると、子どもの緊張はマックスに。何をしゃべったらいいんだろう、大丈夫だろうかと。まあ実際の面接に近いかたちで面接指導をPTAが代わってやることで、より臨場感のある面接ができるというようなことで。当然やった後には、どうだったね、こうだったね、という話をしながら次の面接にアドバイスを活かしていくというような活動です。

 それからもう1つPTAの進路委員会が主催している活動として、模擬面接……、模擬試験の実施をしております。これは今年の現3年生の模擬試験の予定表をざっと張りつけてあるんですけども、4月の18日、第一学習社、小論文試験っていうのがある。で、ここに理数、普通、総合科ってありますけど、それぞれの学科で選択ができますよ、ということで、実は◎は必須、〇は選択で受けたい人が受けるというかたちですけれども。理数というのはいわゆる進学クラスのうえでもアッパークラスっていうんですか、国公立大とかを目指すクラスの子は◎がほとんどついてますけど、まあ絶対受けろよ、というようなかたちです。で、普通科、総合学科のほうは、受けたい人は受けていいですよ、というようなかたちで。実は今日、7月8日、昨日、今日ですね、進研の期日模試っていうのを、ちょうど今やってるころかなと思います。うちの息子も多分ひーひー言いながら回答を書いてると思います。そんなかたちで年間に十数回、3年生は模試を受けると。

 で、この模試をすることに対しては、PTAの進路委員会が主催ということで。まあ実際には学校でやるのがほとんどです。ここに1カ所だけ校外の試験がありますけど、それ以外は全て……。ここにもあった、2カ所か。校外と書いてあるところ以外は全て学校で実施をしております。多くが金曜日から土曜日にかけてという日程ですので、金曜日は授業の終わった最後の時間帯でやるんですけども、土曜日に関しては職員の方々に、教員に実働で出てきていただくということになるので、ここに関しては、この進路委員会のほうでお手当が出るようなかたちを作っているというようなかたちでやってます。

 以上がPTAの進路指導の関係で活動してる内容です。で、ここからですが、まあ今まで話したことはどこの学校でも多分よくやられてるようなことだと思いますが、今回のサブタイトルというか、ここの表示のではメインタイトルになってますけど、「ふるさと再発見」という言葉で話をさせていただきます。ちょっと特徴的な取り組み、北杜高校の取り組みといいまして、まあこれは始まったばかりの取り組みなのですが、「ふるさと再発見」。なぜこういう言葉にしたかというと、山梨県北杜市がわが校のあるところなんですけど、「北杜市ってどんなところですか」「知ってる人?」って言ってここで手が挙がる人いますか。あんまりいないですよね。じゃあ山梨県のイメージ。山梨県のイメージと言ったら何でしょう。あのへんで手が挙がってますね。大きい声でお願いします。

会場:富士山。

井上:富士山。はい。ありがとうございます。実はランキングで出たのが富士山が1番でした。つまりですね、山梨県、もしくは北杜市って言った時に、1番先に皆さんが思い浮かべるもの、つまりそこの魅力ですね、その地の魅力、この魅力を知っているかどうか。魅力を知っていなければどうなってしまうのかというところがこの「ふるさと再発見」のスタートです。実は、先ほど東京のほうに生徒、出て行ってしまうよ、と言いましたけど、地元以外の大学に進学した学生の大半、ほとんどが地元に戻ってきて、地元の企業に就職してない。地元の企業の魅力を知る機会がなくて大学に行く。県外の学校の学びに行って、そのままそちらで就職してしまう。地元の魅力に気付かずに就職をしてしまう。その結果として地元では人口は減る。若い人がいなくなる。生徒自身は元々知らないので、地元で自分を活かしていく選択肢というものがないというような状況があります。これを改善しなければ自分たちの子どもは、この北杜市に戻ってこないなというふうに感じたわけですね。そこでこんなかたちの取り組みを始めました。学生、それから市の行政、それから地元の企業。この3者を結びつけようと。それぞれがいろいろな課題なり目標を持ってます。

 まず学生、将来の轍づくり、自分の道筋、あとをどうしようか。将来の選択肢が、大学に行って、大学の進路指導のところで「こういう会社があっていいよ」って言われたらそのまま行ってしまうような選択肢の中で自分の将来設計を考える、考えてしまうというと。そういったところの改善。

 市の行政。「うち、今人口が減ってるんだよね」「若者少なくなっちゃってるんだ」「活力が低下してきてしまっている」「できれば地元出身で大学なり上の学校で勉強した優秀な人材を地元で引き戻したい」。それから地元の企業。「もちろん優秀な人材は欲しい」「できれば地元に住んでうちの会社で働いている人、働ける人が欲しい」「地域社会に貢献していきたい」「地域の活性化や活力の状況に貢献していきたい」と。こういったニーズや希望がある。じゃあこれ3つをつないでしまえばいいんじゃないかと。そこでPTAがからんでですね、使える保護者ははじから使ってしまえというのが学校の考えだったのかと思いますけども。地元の行政に行ってる職員もいるし、もちろん地元の企業に勤めているPTAの保護者もいるということで、そういった方々を使って、3つを連携して、みんなが勝ち組、勝ち組になる、ウインウインの関係になれるような仕組みを作ろうと。

 で、やったのは、まず、地元の市と包括的な協定を結びました。この写真は協定書にサインをしているところです。今日は来てないんですけど、校長先生と。こちら北杜市の市長。現市長にですね、ちょっと今変わってしまったんで、旧市長ですけど。市長さんと協定書を結びました。協定書を結んだあとに、生徒も協定の締結式に引っ張っていったということです。生徒と一緒に写真写ってます。で、生徒から「この協定を結んだことでどうでしょうね」というようなこと、なんかいきなり意見を聞いたようですけども。豊かで活力ある地域社会の形成を目指していくために、若い生徒の力、帰ってきてくださいよ、ということを含めて行っています。また、ふるさとを愛する豊かな心作り、社会に貢献できる人材育成というのをこの協定を結ぶことで作っていきたいと。で、こういった協定を結ぶことで、行政とか企業と学校とのハードルがすごく低くなりました。なかなか学校から行政のほうにいろんな情報が欲しいとか、企業との話をしたいとかっていうの、今までハードルが高かったんですけど、これが非常に低くなったと。

 で、そんなことでやったことが、まず最初は市職員と生徒会の討論。「北杜市の好きなところ、嫌いなところはどんなところがありますか」「住み続けたいとか、北杜市に戻ってきたいと思えるようになるには、市はどんなふうになればいいですか」それから、「10年後、どんな市だったらいいと思いますか」っていうのを、学生とそれから市の職員と討論を行いました。その中で、学生からは、「北杜市は自然環境がすごくいいね」っていう声が出るとともに逆に「交通不便だよね」とか「田舎だよね」「楽しむとこないよね」とか、そういった意見がそれぞれ交わされたんですね。

 それから今度は、タイトルは「夢が育つ場所、北杜市の魅力」ということで、先ほど、学生たちは自分たちの住んでるとこの魅力を知らないまま外に出て行って、そのまま外で、県外で就職してしまう。実はそうじゃない、外もそれなりの魅力があるんですけど北杜市にもこんな魅力がありますよ、という講話をしていただきました。講話の風景ですけども、こういったパンフレットも作っていただいたんですが、北杜市と最終的に限定せずに、山梨県いいとこですよランキング。こんなのがあるよ、っていうのをまず紹介しました。ちょっと見づらいかもしれないですけど。移住希望地ランキング。お聞きになったことありますか。住んでみたい県はどこですかっていうことで、ここ2014、2015、2016ってあるんですけど、この前の年もあるんですが、実は住んでみたい県1位、山梨県、2016年。2014年も1位、山梨県です。

その間の2015年は2位だったんですけど。ちなみに書いてないんですけど、2013年は、2013年も山梨県2位でした。住んでみたい県、山梨県。争ってるのはお隣りの県、長野県さんです。山梨ってこんなにみんな住みたいって思ってるところなんだよ。それからそれ以外に北杜市の魅力として、日照時間が非常に長い。それからお水がおいしい。まあこのへんは生徒の意見としてもあったんですけども、実際にどうなのかっていうと、まあ先ほどちょっといろんな会社の名前出したらまずいな、なんて言いましたけど、「南アルプスの天然水」ご存知ですか。飲んでますよね、皆さん。10年前くらいはですね、この天然水が販売シェアが50%が山梨県だったんですね。今は25%ぐらいなんですけども、全国のミネラルウォーターの販売の4分の1は山梨県から出ていると。まあそういった魅力。まあ4分の1が山梨県って言っても、はっきり言うと、サントリーっていう会社が北杜市です。というような、そういった地元の魅力を伝えてもらいました。

 それから、今度は企業とのマッチングをさせていただきました。ここに書いてあるのは地元の企業です。農業関係、それからお菓子の製造会社。それから工業関係ですね。それからセラヴィリゾート泉郷、宿泊ホテル業と。実際に経営をされている方々に直接話を聞ける機会を作るというようなこともやりました。こういったことで、生徒は、こんな会社が地元にあったんだ、こんなすごい理念を持ってやってる会社があったんだという気付きを得ることができました。

 その他、地元の銀行からのコンサルの視点で山梨の魅力を語っていただくというような機会も設けました。

 話を聞くばっかりじゃなかなか実感はわかないので、農業産業企業。北杜市、さっきから農業がよく出てきますけど、農業が非常に盛んな地域です。特に近年十何社、農業参入がありまして、大きな規模の工場なんかがありまして、そこを見学しました。製造業のほうも職場見学というかたちで、これ、バルブ持ってますけど、北沢バルブという会社ですが、そういった地元にある企業も見学をしてきました。それ以外にも総合的な学科の見学会ということで、日本銀行甲府支店、支社なんかも見学をさせてもらうというようなかたちで行っています。

 生徒の感想です。これらの3者の連携の感想です。いい感想も悪い感想もあります。農業のこと、「北杜市の農業が心配になった」「あ、こんな状況なんだ。地元のことをちょっと不安に思っちゃった。私、戻ってこなきゃだめかな」という考えがあってくれればいいんですけど。それから「北杜の意外な事実を知ることができた。こんな立派な会社があったのか」とかね。「ふだん素通りしていた、あの大きな建物は、へえこんなすごい物を作ってたんだ」というような気付きができたということです。ふるさとを実際に再発見すること、それで地元での自分の将来設計、将来像を含めて、たくさんの選択肢を提供をすることで、生徒自身が自分の生き方をですね、選択して、人生設計をしていくと。そんな進路指導を続けていけるようにPTAの活動をこれからも続けていきたいと思います。

 すみません。とりとめもなく話しました。北杜市の最後の写真です。いかにも農村が分かりますよね。こんなところで、自然環境豊かな中で心豊かな学生を育てています。以上です。(拍手)

小林:井上会長のたくさんの熱のこもった事例の発表、ありがとうございました。かなりはしょってくださいと、飛ばしながら言ってくださいとお願いしながらやったので、ちょっと分かりにくいところも出てしまったかもしれないんですけれど。

発表は以上です。それでは質疑に入りたいと思います。ご質問のある方、もしいらっしゃいましたら挙手をお願いしたいと思います。はい。お願いします。

長:神奈川県立大船高校のPTA会長をしている長といいます。今日はとても実のある話、どうもありがとうございました。実は北杜市はですね、自分がずっと市民活動、30年くらい一緒にやってた人間が去年の7月7日に小淵沢ってございますよね、あそこに移住しまして。ずっと前から住みたいとかって言ってたんですけど、本当に移住して、で、2、3回自分も伺ってるんですけれども、とてもいいところで、冬もそんなに寒くないんですね。まあ住宅事情がきちんとしてるので。だからまあ、自分は北杜市いいなと思ってたところに、たまたま今日この話があったので参加させていただいたんですけれども、何点か質問させていただきます。1つはですね、この取り組み、「ふるさと再発見」の取り組みですね、とても素晴らしい取り組みだと思っています。文科省の施策で2004年ぐらいから始まったコミュニティスクールっていうのをやるんですね。地域と学校が共同して、学校の将来像みたいなものも地域の人が一緒に考えていこうという施策があるんですけれども、それのどちらかというと先取りというか、文科省の言っていることよりも本当に先を行ったようなやり方だと思っています。で、実際に、まだ始まったばっかりなんでしょうけれども、効果ですよね。本当は例えば今卒業して、入学した子どもたちが4年後、元に戻ってこれるのかなというのが、本当の実際の効果なのかもしれないんですけれども、まあ1年ぐらいやってみて、子どもたちの変化といいますか。例えば以前、いわゆる提携とかする前にもこういうような働きかけっていうのは、多分学校と生徒に対する働きかけ、地域の働きかけみたいなものがあったのだと思うんですけれども、それとの違いですね。実際に役所との提携した後であれば、先ほどおっしゃったように、やりやすさみたいなものが増したというようなこともおっしゃっていましたので、実際の効果と変化みたいなものがあれば、少しお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

小林:じゃあ私のほうから。議長がしゃべってすみません。コミュニティスクールにつきましては、それほど意識をしてこの取り組みをやっているということでもなくてですね。先ほど三角形の図があったんですけれど地域は問題を抱えている。生徒の問題は何かというと、うちは総合学科と普通科があって、総合学科の生徒がいろいろ見学したりとかそういう機会があるんですけど、普通科の生徒っていうのは全国的に企業さんを見学したりとかそういう機会はあまりないんですね。うちも普通科の生徒はこれまで企業さんに見学に行ってっていうのは、もちろん就職を希望してる子はあるんですけど、大学を受験しようって子たちは、地元の企業を見に行ってとか話を聞いてっていう機会がないって問題があると。で、企業さんとのお話をする中で、企業も実は大学や大学院を卒業してきた優秀な人材が欲しいと。それからもう1つ。ちょっとお話をしてると、企業さん、なんとなく分かるんですけど、俺たちも社会的な役割を、役に立ちたいといいますかね、地元の役に立ちたいんだっていうふうな、ちょっと気概といいますかね、強い気持ちがあるなっていうふうに思いまして。それでこの市のほうと企業さんと、生徒とそれから保護者も見ておくべきだと思います。地元の魅力だとか、地元の企業は何があるんだってことを見ておく必要があると。まあ保護者、大学生になっても6割は保護者に、将来大学卒業したら何になりましょうか、っていうことは、保護者に聞いてるというふうなデータもありますんで、保護者が地元にどんな企業はあるかを知らないのに、子どもに答えることはできないと思いますので。

 まあそんなふうな3つの問題をクリアするということで、取り組み始めたものです。コミュニティスクールをやりましょうっていうことで、やり始めたものではないということです。ちなみに昨年は企業さんが6社ですか、6社いて、生徒に20分ずつで自分たちの魅力を話していってくれまして。で、それで今年がその話してくれた企業さんの中とか、あと、魅力のありそうな企業さんを生徒に選んでもらって、去年は話をしてもらったけど、実際にじゃあその現場はどうなってるのかっていうのを、普通科の生徒に行ってもらうと。大学に行こうとか、大学院に行こうって言ってる子たち。まあ国公立に行こうって言ってる子たち。その子たちに、地元の企業がいかに優秀かっていうのを見てこいというふうに、3月ですけれどやる予定です。で、みそは、そのバス代とかお金はどこが出すんだ、という話です。で、チラシもそういうふうなチラシも作るんですけれど、どこが作るんだと。これは市のほうを説得して、これはいずれ市の財産になるものです、ということで、チラシを作ったのも市ですし、企業とコネクションを取って、どの企業が学校に行ってくれるって、全部コネクションを付けたのも市です。それからバス代を出してくれるって言ってるのも市です。学校は出しません。いずれ市の財産になるからっていうことです。4年後、4年後でなく普通科、1年後の効果はどうですか。というのは、1年後は前回、昨年お話を聞いただけですけれど、今年は実際に普通科は大学へ行く、大学院へ行くって子たちが見に行きます、今年は。1年後の話です。あと4年後どうなるかは、ちょっとまだ分からないです。はい。

チョウ:どうもありがとうございました。

小林:それでは以上をもちまして質疑応答を終了、それから北杜高校の発表、紹介も終了とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

中林:はい。山梨県立北杜高等学校の皆さま、素晴らしい発表をありがとうございました。ただいまの発表に対してご助言をいただきます。山梨県立北杜高等学校の発表に対して、神奈川県教育局高校教育課指導主事、倉前正さま、ご助言をよろしくお願いいたします。

倉前:皆さんこんにちは。神奈川県教育委員会高校教育課の倉前と申します。よろしくお願いいたします。北杜高校の皆さま、本日はですね、発表の準備からその発表までご尽力いただきまして誠にありがとうございます。私から、今回の発表をお聞きしまして、2点お話しさせていただきたいと思います。まず1つは、「キャリア教育の充実」、それとですね、「地域創成」、この2点を少しお話をさせていただきたいと思います。

 まず「キャリア教育の充実」。どの高校でもやられてるんですが、比較的ですね、このキャリア教育の充実イコール、まあ進路指導ととらえがちです。どの学校でも進路指導を中心としてキャリア教育の充実をはかっているんですが、キャリア教育というのは進路指導だけではありません。お子さんの、5年先、10年先、そしてさらにその先の将来を見据えて、高校のたったの3年間の中で、どのような将来必要な力を身に付けさせたいかということを考えながら、教育の充実をはかっていくのがキャリア教育です。

その中でですね、総合的な学習の時間、そして総合学科では「産業社会と人間」という科目がありますので、そういった科目の中で、いろいろとこのキャリア教育の充実をはかっていくことが多いんですけども、神奈川県では実はキャリア教育実践プログラムといって、各校でそれぞれキャリア教育の充実のためにプログラムを作って取り組んでいます。

 北杜高校では、勤労観、職業観を醸成するための、例えばインターンシップだとか進路説明会など、さまざまな取り組みをやっていただいております。また外部の方を招いた講話。そして看護や福祉を体験してさまざまな取り組みをしていく中で、キャリア教育の充実に努めているんだなというのを改めて感心いたしました。「ふるさとの再発見」というこのタイトルの中には、このキャリア教育の充実が大きく関わってきます。ですので、このキャリア教育の充実のためぜひご尽力いただきたいと思います。

 続きまして「地域創成」という、まあ全国でもキーワードとなっている言葉ですが、地域を元気にして活性化していく、そしてその活性化を地元の子どもたちが担っていく。ふるさとの魅力をどう発信していくのか。そしてその魅力を市と協力してどう育てていくのか。どういうふうに魅力をどんどんどんどん大きくしていくのか。そういったところを考えていかなければならないんですが、やはり外部資源をどう活用していくかというのが非常に重要になってくると思います。そして子どもたちに、地元の良さ、それをどういうふうに気付かせるかっていうのを念頭に置いて教育をしていくと。他県の上級学校に進学した生徒が、地元に戻って就職する。そういった環境作りが必要なんだなっていうことを北杜高校の進路指導委員会では早くに気付いて、進路実現のための例えば講座、そして模擬面接など、そういったものを支援していたり。あとは、討論会、企業見学など、さまざまな視点から支援、そして地元の魅力を発信してるというふうに発表を聞いて感じました。

 学校教育は、もはや今は地域や外部との協力なくして充実した教育はできません。ぜひ産学間の連携をはかりながら、北杜高校が、地域のコミュニティ的な役割を担いながら、北杜の町を末永く元気にしていただきたい。そのためのご協力をお願いしたいと思っています。ぜひ北杜の高校生全員が「アイラブ北杜」というのをキーワードにして、北杜の町を大事にして、1人でも多くの生徒が北杜の企業に就職し、地域を活性化していくことを祈念いたしまして、ぜひPTAの皆さまにもそういったご協力をお願いしたいと思っています。ぜひよろしくお願いいたします。では、ありがとうございました。(拍手)

中林:倉前さま、ありがとうございました。これでこの分科会の研究協議は全て終了いたしました。お戻りください。ありがとうございました。(拍手)

 会場の皆さま、栃木県立今市高等学校の皆さま、そして山梨県立北杜高等学校の皆さまに今一度盛大な拍手をよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。(拍手)

 ありがとうございます。今日の発表で、たくさんの気付き、おありかと思います。私も本当にたくさんの気付きをいただきました。ありがとうございました。ぜひ、ご自分の学校にお戻りなりまして、ご活用いただけましたら、この運営をしております湘南爆笑族、スタッフとして、こんなに嬉しいことはございません。よろしくお願いいたします。この後関東神奈川大会の閉会式を行います。少々準備にお時間をいただきますのでこのまましばらくお待ちください。

 それではこれより第63回関東地区高等学校PTA連合会大会、神奈川大会の閉会式を行います。それでは閉会のあいさつを栃木県高等学校PTA連合会、平成29年度会長、金田淳より申し上げます。

金田:皆さん、こんにちは。先ほどご紹介あずかりました、栃木県高P連会長してます金田です。皆さまほんとに2日間、非常にお疲れさまでした。次第に書いてあるとおりに、私、ここに来るまで、「閉会のことば」ということで伺ってきたんですけども、ここに来ましたらば、「閉会のあいさつ」ということで、一言、まあ5分以上話せ、なんていうことで、実際には湘南爆笑族の皆さまにムチャぶりをされましたので、まあ皆さん、もうお昼のランチの時間も気になるところだと思うんですが、ぜひちょっと一言話しをしたいなと思うんですが。

 2日間、関東大会、神奈川大会があったわけですが、昨日から参加されてる方っていうのはどれぐらいいらっしゃるんですか。結構大半そうですよね。はい。ありがとうございます。昨日の関東大会で話したんで分かるかと思うんですけども、昨日羽鳥さんの講演、ほんと楽しかったなと思うんですね。非常におもしろかった。楽しい雰囲気の中での講演会をできて、非常に楽しかったわけなんですけれども、その中で、宇都宮の餃子の話をだいぶ触れていただいて、非常に嬉しかったんですね。で、大会、全大会が終わった後にも、栃木のメンバーなどにも、あいさつよかったよ、とか、いろいろお誉めの言葉をいただいたりとかしてよかったなと思ったんですが、だいたい皆さん、その後にですね、僕の次回開催県代表あいさつということで栃木の話をした後に、今日も、ここにいらっしゃるか分からないんですけど、山梨の植村会長ですか、植村会長の、あのにこやかな笑顔と、ちょっと甲高い声とですね、もう全部持っていかれちゃいましてですね、非常に大爆笑をかっさらわれてしまったと。あれには負けたね、なんて言われながらですね、昨日はやけ酒を飲んでたわけなんですけれども。でもあの笑顔とあいさつで場が非常に和んだんだなと。そしてその後の全大会の羽鳥さんのあの大成功につながったんじゃないかなと思うと、やっぱり和むっていうことはすごく大切だなと思いました。ぜひPTAって、やっぱりなんか、下手すると何て言うんですかね、難しい話になりがちなところがある。また学校とこんなことで、なんて、いろいろ目くじら立てるなんていうことがあるかもしれないんですけど、やっぱり和むっていうことはとても大切なんだなと、実際昨日ちょっと感じました。

もちろん真剣にやるところと、ちょっとふざけるところと、きちんとメリハリをつけるということは大切だと思いますが、和むって大切だなと。実は来年の、話しました栃木大会に向けても、ちょっといいテーマをもらったな、ヒントもらえたななんて、実はちょっと思ってるところです。

 昨日も話しましたが、栃木県は分科会のほうは鬼怒川温泉というところでやる予定にしております。昨日鬼怒川温泉って言ったらなんかざわついちゃったんですけど、温泉ということで浴衣のイメージがあると思います。浴衣を着たような和やかな雰囲気の中で来年皆さまをぜひ栃木県にお招きしたいなと、そのように思ってますので、ぜひちょっと今から予定をつけていただいてですね、多くの皆さまにまた栃木県に来ていただけたらなと、そのようにも思っております。

 ほんとにこの2日間、多くの学びがあったかと思いますので、そちらを各学校に持って帰っていただいて今後のPTA活動に活かしていただきたいなと、そのように思っております。そして改めてこの2日間にわたり多くの皆さまにこの大会に参加していただいたことを、主催者の関東高P連会長の大石幸和に代わりまして、改めてお礼を申し上げて閉会としたいと思います。では以上で第63回関東地区高等学校PTA連合会大会、神奈川大会を閉会したいと思います。皆さまお疲れさまでした。(拍手)

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